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2016年5月12日 (木)

撥水性と防水性は違う概念

 レインウェアなどの話を読んでいると、どうも撥水性と防水性を混同している人がものすごく多い気がする。まぁメーカーでも「ちゃんと分かってないだろお前?」っていうところもある程だからなぁ(^_^;

 撥水性も、防水性も、字の通りである。撥水性は水を弾くこと。防水性は水を防ぐこと。

 「撥水性だけど防水性じゃない」とどうなるか。生地に雨滴が落ちたとして、水が玉になって転がり落ちる。小雨ならこれで身体を濡らさずに済むのだが、水圧が掛かるような本降りになれば防水性がないので水は生地を通る。

 「防水性だけど撥水性じゃない」とどうなるか。生地に雨滴が落ちたとして、水がべったり生地表面に広がり水の膜を作る。水圧が掛かるような本降りになっても水は生地を通らない。

 例えばゴアテックス等防水透湿のレインウェアを手入れする際、施すのは撥水処理だ。決して防水処理をしてはならない。
 防水透湿のレインウェアの多くは「水蒸気の粒は通るが水の粒は通らない」程度の小さい穴が多数空いていることで防水性と透湿性を両立している。そこへもし防水処理を施せば小さい穴を塞いでしまうので透湿性が失われ、ただのビニール合羽にしてしまう危険がある。
 表面に水の膜が張ってしまうと透湿性が落ち、身体から出た水蒸気が水になって身体を濡らしてしまう危険性が出てくるので、撥水処理をするのだ。逆に言うと雨が降った時にレインウェアが水を弾かず、べったり濡れるようなら撥水処理をする時期だということ。

 撥水性と防水性を峻別せずに話しているような人の話を聞いていてはいけない。大げさでなく、殺されるよ。

 ちなみに巷で「防水スプレー」を称して売っている商品の多分全てはここで言っている「撥水」を目的とするもので、「ゴアテックスのレインウェアのお手入れには防水スプレーをかけて下さい」などというウェブサイトが出てくるのもこのせいである。
 中身に「フッ素」とあったらここで言う「撥水」。
 もし「防水」するための物質を入れても、多分スプレーごときで「防水」にはならんよね。防水機能がないものに防水と書くなよ、、、

関連記事:
登山におけるレインウェア、2016年05月版
ゴアテックスと類似品の差

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