2013年9月26日 (木)

ベテルギウスの超新星爆発近し、はデマ

 本当に生きている間に銀河系内での超新星爆発を見られるなら天文ファン冥利に尽きるし、30年以上前から楽しみにはしているし、明日起こっても別に不思議ではないのだが、この記事書いていることおかしいね。

地球を間もなく2つの太陽が照らす: The Voice of Russia
》間もなく千年に一度の天体ショーを目撃するチャンスが訪れる。ハ
》ワイのマウナケア天文台の内部情報によれば、赤い巨星ベテルギウ
》スがここ16年間球形を保てなくなっている。極と極とは急速に圧縮
》され、赤道は遠心力のためかろうじて維持されている。数週間ある
》いは数ヶ月以内に超新星爆発が起こる明白な兆候である。
》地球からは次のように見える。夜空の一角が突如輝きを増す。その
》明るさは最低でも満月と同等、もしかしたら太陽と同程度になる。
》その状態が6週間続く。つまり一ヶ月半の間、地球の一部区画に「白
》夜」が訪れるということだ。残りの区画でも「昼」が数時間延長す
》る。
》やや誇張した。爆発から2、3週間後、光は衰えはじめる。
》地球人が最後にかような天体ショーを目撃したのは1054年のこと。

 まず、「マウナケア天文台」なんてないやろ。マウナケアの条件が良いのでいくつも天文台が集まっているだけ。マウナケアにあるどこの天文台の話か分からない上に「内部情報」なんて検証しようがない。検証して欲しくないからそうしたのかも知れないが、、、

 「数週間あるいは数ヶ月以内に超新星爆発が起こる明白な兆候」が「球形を保てなくなっている」ことであるならば、その状態になってから「ここ16年間」経過しているのは矛盾だ。そうでないならば「数週間あるいは数ヶ月以内に超新星爆発が起こる明白な兆候」の内容は何も書いてない。

 残念ながらデマだねぇ、、、

 1054年ってのはその残骸が「かに星雲」として知られている超新星爆発で、距離は7200光年。最大光度は金星程度、2年間光っていて、うち23日間以上昼でも見えたという。ちなみに金星は明るさがかなり変わるけどー4等星とかそんな感じ。
 ベテルギウスは距離600光年とずっと近く、超新星爆発時に予想されている明るさはー11等と、人類の記録にある超新星爆発の中で一番明るくなる可能性が高い。しかしそれでも半月より少し明るくなる程度。
 「最低でも満月と同等、もしかしたら太陽と同程度」ってあぁたー26.7等星とも言われる太陽と同程度に明るくなるわけないじゃんよ(T_T)4949
 満月がー12.7等、太陽がー26.7等として明るさの差は約40万倍でっせ。「やや誇張した」で逃げてるつもりなのかねぇ。マッタク嘆かわしい。
 この分だと、爆発したのが結果として10万年後でも「数週間あるいは数ヶ月以内」って表現も「やや誇張した」だけなんだろうね(3ヶ月×40万=10万年)。

 いやしくも科学記事の形式を取ったのなら、欠片でも誇張するなや。

 「千年に一度の天体ショー」「地球人が最後にかような天体ショーを目撃したのは1054年」も嘘。肉眼で見えた超新星爆発の記録は185年、393年、1006年、1054年、1181年、1572年、1604年、1987年の計8件がある。 2000年間に8回とすれば「250年に一度の天体ショー」でしょ。
 1987年のは銀河系内ではなくお隣の大マゼラン星雲でだったので、最大2.9等と他との比較ではショボかったのだが、、、
 言うまでもなく、肉眼では見えなかったが望遠鏡では見えたものを含めれば、人類により観測された超新星爆発は結構な数になる。

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2012年7月18日 (水)

インターネット上の過疎問題

 以前は、過密が大問題であった。まだインターネットでなくパソコン通信であった頃の話だ。

 何しろ、カメラの話をする場所が、ニフティサーブの写真会議室くらいしかないのである。
 それまでの情報に対する飢えもあって、マニアが集まって皆むさぼるように読んで書いていたので情報は物凄かった。
 が、喧嘩になると収まらない。お互い逃げ場所がないので、喧嘩相手と同居することになるからだ。
 一部はピープルに行ったらしいが△11は行かなかった。そう言えばパソコン通信大手にはPC−VANもあったはずだが全然情報は聞かなかった。

 解決したのは、ニフティサーブが個人掲示板であるパティオの料金を¥500/月に下げたからである。パスワードが必要なので呼ばれていない人は読めない。それまでにもパティオはあったのだが、費用がその10倍くらいしていたような印象があり、到底個人で開設できる感じではなかった。
 これで「嫌な奴が来るところには行かない」という選択が可能になったわけだ。仲が良かった人がパティオを開設、△11にもお誘いが来た。

 今調べたところ2005年にニフティサーブの会議室とパティオのサービスが終了したということで、かなり困ったはずなのだが、なくなった時どう思ったのか、どうしたのか全く記憶にない。2006年9月にmixiに参加して、写真会議室時代の仲間との交流は続行できた。

 その後やたらと交流ツールは増えた。インターネット上の各種掲示板。Facebook。今mixiのタイムラインに上がって来るのもtwitterからの転送が多いが、転送されるものは問題ない。自動車関係はみんカラ、、、

 最近の問題は、あまりに交流ツールが多いことだ。例えばオフ会の告知をするのにやたら色々な場所に出さねばならない。どこかで話題を提示しても、詳しい人が集まらない。

 まぁ贅沢な悩みではある。ニフティサーブの会議室でモメていた時は、こんな時代が来るとは思っても見なかった。

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2012年6月 6日 (水)

2012年06/06、金星日面通過

 2012年05/21、金環日食の時、「金星日面通過の時もここに来ますか?」と何人かに聞かれた。つまり、その時に同じ場所に行けば見せてもらえるか、ということだろう。軽い気持ちで「そうなると思う」と答えたのであるが、、、

Dscn3726  7:30頃現地に到着するとベタ曇り。代車からそのままポルシェ924Sクラブスポーツに積み替えたままの機材を一応組み立ててみたが、どうも雲に動きが感じられない。幸い西北西の方に青空が少し見えているので、急遽そちらに移動することにした。

 ラジオで聞いていると、名古屋市も四日市市も岐阜市も曇って見えてないようで、見えた報告は稲沢市だけだ。

 春日井市、北名古屋市とだんだん雲が後ろに移動し、稲沢市で晴れ。ここに行き着いたのはラジオで聞いて目指したわけではなく、偶然。

 問題はどこで見るかだ。どこぞの田んぼの畦道でも良いが、できれば水平が出ている場所が都合がいい。つまり、舗装面だ。部品を落とした時に探しやすく、また忘れ物をしにくいという利点もある。一人で見ていてもつまらないので、可能なら人が通る場所が良いけど、現地の人の迷惑になってはいけない。

Dscn3729 稲沢市立図書館の看板があったのでそこに仮決定し、9:30頃到着。きれいな建物だ。駐車場は広いし、空いているので端の方で広げていれば文句を言われることはないだろう。もし言われてもすぐ出れるし、自分が見るだけならそこら辺に代替地はいっぱいある。

Dscn3727_2  んで、とりあえず投影。すでにかなり奥に入っている。最初に心配した割にあっさり見られた。

 最初は人が通らなかったが、図書館が10時に開いたこともあり少しずつ通り掛かる人が増えてきた。

 望遠鏡用サングラスでも見えているので、視力が悪くない限り日食グラスを持っていれば皆見られただろうと思っていたら、結構「日食グラスで見たけど見えなかった」という人も多い。印象としては、日食グラスを持っていた人の7割は見えなかった感じ。
 通りがかりの人の持ってきた日食グラスで△11も見てみたが、色々な品質の製品があるようで全然見えないものもある。朝見えなかった時点で皆諦めていたようで、金環食よりずっと望遠鏡のありがたみがあるらしい。「死に土産ができた」という高齢者もいた(^_^;

 熱心に見る人には投影から協栄産業 アイピースOr20MCR(△11の天文台)による直視に切り替えて見せる。投影だとただ影が映るだけだが、直視だと太陽の前で丸い物体が浮いている感じが見える。

Dscn3741_2  駐車場がだんだん混んできたので、望遠鏡を自動車の後ろに移動。断続的に人が通っては「どうなってますか?」「見えてますか?」と声をかけてくれるので、あまり退屈しない。しばらくしてから「もう1回見に来ました」という人や、他の人を呼んで来る人もいる。

 天候は全く心配しなかった。もう自分は見たので名古屋市に戻ろうかとも思ったが、移動時間も無駄だし名古屋市の天気が良い保証もないし、それにここで通る人が見てくれるので、もう最後までいることに決めた。

Dscn3752_3 左は第3接触。右はDscn3758第4接触。

 今回も色々な方に感謝された。「熱中症にならないように」とお茶を持ってきてくれた人もいた。これだけ喜んでもらえて持ち込んだ甲斐があったというものだ。

Dscn3760  撤収。小牧市の方角だと思うが、積乱雲が立ち上がって空はもう夏だ。

 名古屋市に帰って来たら晴れていたが、雲は多かったので、移動は正解だったようだ。

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2012年5月21日 (月)

2012年05/21、金環日食

 昨日機材チェックを兼ねてある公園駐車場へ下見に行ったけど、ベタ曇りでピント位置の確認もできなかったし、開場時間の確認を忘れてしまった。機材はそのまま一通り積みっぱなしにしてあったので、今日は自動車に乗り込みすぐ出発。

 第一候補にしていた公園駐車場が開いておらず、第二候補で考えていた近所の川の堤防へ移動。

 これ以降の写真に写っている自動車を見て、△11の自動車を知っている人は「見慣れない自動車やな」と思うかも知れないけど、今は代車。

Dscn3652 組み立てて太陽投影、普段のように望遠鏡の影であっさり導入できた。

 すでに第一接触が終わって部分日食が始まってしまっている。まぁ第一接触は地味だし殆ど最初から見られたからどうでも良いといえばどうでも良いんだけど、事前調査不足ですな。

Dscn3662

 今回持ち込んだ観望場所はこんな感じ。

Dscn3655

 観望機材は、まず原則投影ということで高橋製作所 TSー80用太陽投影板(△11の天文台)が前提。それを使える鏡筒は五藤光学 8cmF15標準アポ鏡筒(△11の天文台)となる。本当に使えるのかこれまで確認できていなかったのだけど、昨日の下見時に装着確認は済ませることができた。アイピースは貼り合わせがなくて太陽熱にも安心なニコン アイピースHー25旧型(△11の天文台)。鏡筒に見合う足回りということで高橋製作所 90S型赤道儀架台(△11の天文台)高橋製作所 TSー90用三脚(△11の天文台)を選んだ。
 極軸は合わせておらず、適当に北に向けただけ。

 通りがかりの人が希望した場合にも見てもらえるよう、手持ち機材を事前に棚卸しして望遠鏡用サングラスのありったけ、、、と言ってもビクセンブランドとノーブランドの2枚しか出て来なかったけど、、、を持ち込んでいる。

Dscn3653

Dscn3654 左右2枚の写真は比較用に撮影した、太陽投影状態と何も投影していない状態の太陽投影板。太陽投影状態の右写真には、ちょっと分かりにくいけど黒点が写っている。

 写真だと目立つ傷が1本入っている以外何も見えないけど、実際には傷が結構入っているし、汚れもある。だから本当は綺麗に塗り直したい。

Dscn3660

 肉眼+望遠鏡用サングラスでも一見して分かるくらい、はっきり欠けてきた。ただ写真でも分かる通り、この辺から雲が出て来た。

Dscn3661_2 右は望遠鏡用サングラスを装着した協栄産業 アイピースOr20MCR(△11の天文台)によるコリメート。緑色は望遠鏡用サングラスの色だ。
 どうして投影で使っていたアイピースをそのまま使わなかったかと言うと、ニコンのサングラスはアイピースの接眼側カバーを外して装着する専用品なので、ニコンのアイピースの対物側にはネジが切ってないんだな。んで、ノーブランド アイピースH20(△11の天文台)はと言えばこれもネジが合わず。Orには貼り合わせがあるが短時間なので問題はないだろう。

Dscn3663  うわ〜これで金環状態見られるかなぁ。太陽投影板では映らなくなってしまった。望遠鏡用サングラスを装着しての望遠鏡直視でも全く何も見えずダメだ。

Dscn3664 かなり欠けてきている。

 通れない程ではなかったものの河川敷への降り口を塞いでいたことに気がつき、自動車を前に出して望遠鏡を後ろに下げたんだけど、再導入しようとしてもしばらく導入できない程雲が厚い。しかしこの辺から雲の流れとスピードからこの先第二接触までに晴れるだろうと見当が付き始めた。

Dscn3665  厚い雲を抜けると、久々に太陽投影板にも写った。

Dscn3666 この辺りから周辺にも太陽観察メガネを持った人が増え始めた。それと、買い損なったらしく「もっと早く買いに行かなきゃいけなかったんだよ(T_T)4949」と言っている人も。何人かは△11の望遠鏡用サングラスを貸し出し、太陽投影板でも見せて、ありがたがられた。

Dscn3667 Dscn3668_2 雲を抜け、この先には雲は全くない。これなら少なくとも金環の間は大丈夫そうだ。

 安心できたところで第二接触を迎える。やった〜。金環がちゃんと見られて本当に良かった。

 しかしあまり暗くならないものですな。「言われてみれば晴れている割にちょっと暗い」という程度。

Dscn3669

Dscn3670

 周囲にいた人には、望遠鏡用サングラスを装着しての望遠鏡直視でも見てもらった。
 結構な人数が通りかかったけど、不思議なことに最初から最後まで太陽投影板はあまり人気がなかった。通りがかりの人が「覗かせてもらう」という心理的な抵抗なくすぐさま状況を確認できるという利点は大きいのだけれど、皆望遠鏡用サングラスを通して見たがる。やっぱり直接体験したい気持ちがあるんだろうか。投影されたのを見てもTVと同じ感覚しか持てないのかも知れない。

Dscn3671  間もなく第三接触を迎えた。金環状態終わり。天気は何の不安もない。

Dscn3672 通りがかりの、太陽観察メガネを持った人が「うわ〜こんなので見せてもらえるんだったら金環日食の時もここで見れば良かった!」と言ってくれる(^_^)

 代わりにワンセグでテレビを見せてもらった。「今群馬が金環日食だってやってる」
 東京はあまり天気が良くないながら雲を通して見えたようだ。

Dscn3673Dscn3676 望遠鏡用サングラスを装着しての望遠鏡直視で太陽黒点の強拡大を見てもらったりして、これも結構喜んでもらえた。望遠鏡を持っていると当たり前でも、普通の人が見る機会ないもんねぇ。

 金環状態の写真を見せた通りがかりの人から「写真コンテストをやってるってニュースでやってたよ」と教えてもらえたが、太陽投影板を撮影したのなんかではダメですわ。
 ちゃんと撮影するならニコン D1(△11のカメラバッグ)の直焦点で撮影しないとね。NDフィルターさえ買ってくれば他の機材は揃っているけど、そうするとバタバタ機材の付け替えしてミスしてもつまらないし、人に見せるのは難しくなる。
 望遠鏡を観望用と撮影用の2セット持ち込むって手もあるな。もしもう1セット持ち込むなら高橋製作所 EMー1赤道儀架台(△11の天文台)高橋製作所 FCー100鏡筒(△11の天文台)辺りか。運ぶのが面倒臭いし自動車に積めるかどうか分からない。
 △11は人に見せて喜んでもらえるだけでいいや。

 第四接触まで見届け、2012年06/06、金星日面通過までしばしさようなら。

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2012年5月 5日 (土)

アポロ11号は月に行った

 なんで急にまたアポロ計画陰謀論がmixiの日記でやたら話題になっているのだ?と思ったら元記事があった。

》人気コミック「宇宙兄弟」の同名実写映画化作品が、明日5月5日から公開
》になります。

 宣伝かよ!

 んで、馬鹿馬鹿しさに輪をかけるのが捏造論を支持する日記の数々。

 コメントで科学的証拠を挙げて説得する人もいるが馬耳東風。まぁすでに世の中にゴロゴロ転がっている証拠を無視できる程に低い検証能力と強い思い込みから捏造論を支持しているわけだから、証拠を拾い上げて目の前に突きつけたからと言って捏造論から離れるわけないわな。
 電力会社が「原子力発電所は安全です!」と言い切るだけで信じちゃう人がたくさんいたのも無理はない。

 別に何を信じていようが勝手なんだけど、人に迷惑かけるなよ、、、ってその程度の脳味噌で勝手にやるんだから、福島第一原子力発電所事故の件を挙げるまでもなく、「迷惑かけない」なんて思っていたってかけられるんだろうな。

 この手の人間と同じ地球上に住んで、民主主義では建前上同じ重さの一票を持っているんだから難儀なことだ。

》アポロ11号で人類が月に降りたのなら、 何故その後一度も行ってないのか?

 行ってるって。アポロ12号、アポロ14号、アポロ15号、アポロ16号、アポロ17号。アポロ11号を合わせて全部で6回も行った。

 アポロ計画が終わって以後なぜ行ってないかって?
 お前よぉ〜NASAが打ち出の小槌を持っていると思っているのか。月に人類を行かせるのにどれだけ費用がかかると思っているんだ。
 当時は冷戦下で「アメリカ合衆国がソビエト連邦に対して科学的に優越している」ことを宣伝する必要があるという特殊事情によって行なわれたんで、無論科学的な業績も大きかったけどその莫大なコストに見あうものじゃなし、何回か行って宣伝効果が薄くなってしまえばコストばかりが目立ってきた。だからアポロ17号が最後になっているわけだよ。

 技術やノウハウってのは使われなくなった途端に失われ始める。だからキョウビ蒸気機関車や機械式時計の整備だってなかなか大変なのだ。戦艦大和の測距儀は製造した当のニコンが「あれは、いまもうちょっとできないね」(長岡正男の発言、小倉磐夫『国産カメラ開発物語』P5)と言っている。
 そのことから類推するに人類を月面に送り込む技術やノウハウだって、使われなかったこの30年で随分錆び付いたハズだ。

 30年前に月に行けたからと言って、今行けるわけではない。技術は進歩した部分もあるが、難儀になった側面もいっぱいある。軽々しく言うなや。

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2012年4月12日 (木)

高橋製作所 90F型鏡筒

 登場した当時はF15が普通の世界であったからこれでも短焦点であったと思うのだが、世の中の短焦点化は凄まじく、あっという間に「螢石を使いながら無理のない長焦点に留めたため非常に高性能」という感じの扱いになって行った。1970年代に育った人たちには思い入れが濃そうな筒だ。

 個人的にはFCシリーズのF8が標準の世代なのでそこまでの思い入れはなく、五藤光学 8cmF15標準アポ(△11の天文台)が入手できたこともあり、他にもっと持っていたい人がいれば、と手放した。

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2011年12月27日 (火)

フィルムの浮き上がりによるピンぼけ

 この問題は、カメラ業界プロパーの人間にはあまり知られていない。いや、そこまでひどくはないか。昔からカメラ業界でも巻き癖を避けるため、例えばミノルタやマミヤの二眼レフカメラはフィルムを上から下に給送したし、マミヤプレスホルダーは異様に長くなった、、、が、天文業界とはやはり受け止められている深刻さが全然違っていたと思う。

 なぜ天文業界でこの問題が深刻に受け止められていたかと言うと、一般写真より露出時間が長く、かつ要求されるピント精度が厳しいからである。
 天文写真での露出時間は短くても5分、長いと数時間にも及ぶ。巻き上げて直後、1/125秒の間だけ浮き上がらずに済めばOKの一般写真とはわけが違う。
 ピント精度が厳しいのは、被写体に完全点光源があり、全画面ピント位置が無限遠だからである。ほんの少しでもズレると目立つのだ。カメラ業界プロパーの人には全く話題に上らなかったが、天文業界では「オートフォーカスに移行してからの○○○○のカメラは使い物にならないよね」と当然のように言われていたりした。無限遠のピントが、天文写真が要求するレベルでは出ないのだそうだ。

 そういうわけで天文業界では120フィルムは真空吸引が当然、までは行かないまでもかなり一般的な話であった。1980年代、普通の天文ショップがマミヤプレスホルダーやペンタックス6×7の裏蓋を吸引式に改造していたのである。
 120フィルムばかりではない。135フィルムを使用する一眼レフカメラの裏蓋を真空吸引改造しているショップがあったし、「星野写真を撮影する際には巻き上げた後でいちいち巻戻クランプをガムテープで固定すべし」と書いている記事を読んだこともあった。

 特に1986年、ハレー彗星の回帰に当たってかなり大きな問題になった。この回帰は北半球であまり条件が良くなく「次は2061年、俺っち見られるかどうかわかんね」というわけで、条件の良い南の島に向け、初めての海外に旅立った天文ファンが多くいたのである。
 行った先が高温多湿だと、フィルムの巻き癖が普段より強く出る。普段コンテストに入賞している人が「海外へハレー彗星を撮影に行く」ってんで本人も周囲も期待してたら、全部ピンぼけだったなんてことが結構あったらしい。

 しかし、実際には一般写真しか撮らないアマチュアカメラマンも、フィルムの平面性については悩まされていたのではあるまいか。
 △11の親父が撮影した写真が全部ピンぼけだったことがあった。なぜこの時だけ強く出たのかは分からないが、一画面の中でもボケ方にムラがあったこと、またコマごとに大きな差があること、其の次のフィルムでは問題なかったことなどから、機材の問題ではなかったと思う。この時のフィルムだけちょっと装填しっぱなしの時間が長かったのかも知れない。

 初めてデフォルトで真空吸引機構を装備したコンタックスRTSIIIについて「35ミリフィルムではフィルム面の平面性の問題は聞いたことがない」と書いていたプロカメラマンがいるが、これはバンバン撮ってその場で現像に出してしまうからではなかろうか。それこそ機材を評論する人はプロカメラマンであろうから、この問題は見過ごされていた可能性が高い。

 余談になるが、その真空吸引機構を装備したコンタックスRTSIIIを天文ファンが喜んで使ったか。△11はその時代天文業界にいなかったので分からないが、使わなかっただろうと思う。真空吸引機構が必要なら、中古の全機械式カメラを購入してメーカーに点検してもらった上、どこかの天文ショップに吸引改造してもらえばずっと安価に済んだからだ。
 そもそも、天文写真用カメラへの要求は「無限遠でピントが正確に出ること」「シャッターのBが機械式で、気温に関わらずちゃんと開き、閉まること」だけと単純だ。だからコンテストの使用機材はニコマートFTnだのペンタックスSVだのオリンパスOM−1だのがずっと後まで幅を利かせていた。
 それに、カメラ業界プロパーの人でも「コンタックスRTSIIIは、ファインダーを通して見る景色が美しく見えることを優先した結果、マットが素通しに近くてピントが出ない」と言っていた。これが本当なら、鳴り物入りの真空吸引機構なんか何の意味もなかったわけだ。しかし今になって素朴な疑問だが、プラナー85/1.2なんぞで女性ポートレートを撮影していたプロカメラマンはどうやってピントを合わせていたのだろうか。

 皆がデジタルカメラに移行した今、平面性の問題は解消された。撮像素子は温度湿度等あらゆる条件に関係なく平面である。
 デジタルカメラの人気が高い原因の一つは、無論フィルム代や現像代が掛からず、また撮影直後に結果を見られることであることは言うまでもなかろうが、撮影頻度が低くてもピンぼけにならないから、ということも少しは寄与しているのではないかと△11は疑っている。

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2011年3月10日 (木)

日本特殊光学 封筒

Ccf20110309_00000_2  こんなモノをありがたがるのは自分でもどうかと思うが、、、日本特殊光学 スペース10鏡筒(△11の天文台)の水色バージョンに付属していた。

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2010年7月26日 (月)

ニコン NAV−10SWファーストライト

 今日はニコン NAV−10SW購入を受けニコン NAV−7SW、ニコンNAV−17.5SWファーストライトから引き続き、高橋製作所 MTー160鏡筒(△11の天文台)にニコン NAV−10SWを装着した場合に本当に「広視界アイピースで満月を見かけ視界いっぱいに見てみたい」が実現できるのかを確認してみた。

 100倍。やってみると少し余裕が大きく、もう少し倍率を上げた方が視界一杯という感じがするかも知れない。例えば焦点距離1200mmの鏡筒につければ120倍である。ただ、これでも見かけ視界40度で60倍よりは格段に迫力があるのは間違いない。

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2010年7月 3日 (土)

ニコン NAV−10SW購入

 2ヶ月に1本のペースを目安に購入、ということで少し遅れたが4月のニコン NAV−17.5SW購入に続いての購入。

 前回ニコン NAV−7SW、ニコンNAV−17.5SWファーストライト
書いたように高校時代の夢の一つだった「広視界アイピースで満月を見かけ視界いっぱいに見てみたい」を実現するための購入。

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